モーターサイクルメーカーがモーターサイクルのために開発したこだわりのエンジンオイル。それがヤマハ純正4ストロークオイル「ヤマルーブ」シリーズだ。
二輪エンジンオイルは、エンジンだけではなくトランスミッションやクラッチも潤滑する役割がある。そのため高回転・高負荷に耐えられる「油膜保持性」や「酸化・熱安定性」、ギヤの回転に耐える「せん断安定性」など、二輪エンジンならではの特性に合わせた性能が求められる。ヤマハ発動機は1970年の「XS-1」誕生以来、4ストローク車開発とともに、40年以上の歳月をかけてこのエンジンオイルシリーズを進化させてきた。二輪車専用オイルとして求められる各種条件を高い次元でクリアし、エンジン本来の力を最大限に引き出す「ヤマルーブ」には、二輪開発で培った経験値やノウハウ、それらすべてがつぎ込まれていると言っても過言ではないだろう。2023年3月24日から26日に行われた東京モーターサイクルショーでは、RS4GPのリニューアルモデルが公開された。
製品概要
リニューアルしたRS4GPは、低温時の粘度を低く設定しつつ、高温時には粘度を確保できるように最適化することで、温度差によるオイルの粘度変化が少ない特性を実現した。
リニューアルポイント
最新のMotoGP用オイルテクノロジーを流用
厳選されたベースオイルと添加剤の配合バランスを最適化することで、従来品のモアパワーコンセプトを踏襲しながら体感性能を向上!
低温時の低粘度化
フリクションロスを低減することで、シフトフィーリングやエンジンレスポンスの向上が体感できる。
高温時の粘度確保
高温高負荷状態で油膜を保持することで、エンジン保護性能を確保。温度による粘度の変化が少ない特性を実現!
性能の持続性を確保
レース専用オイルではなく、様々な状況で使用される純正オイルとしてJASO規格よりも厳しいYAMALUBEの基準をクリア。オイル交換時期まで性能を維持する耐久性を持ち合わせている。
展示品を見てみる
東京モーターサイクルショーでは、フリクションロスを簡易的に体感できる展示がされていた。右からプレミアムシンセティック、従来品RS4GP、リニューアルしたRS4GPだ。
RS4GPの見た目は赤いオイルで従来品と変更はなく、これだけでは判断ができない。
容器上部にはハンドルがついていて、回転させることによって中のオイルを撹拌することができる。低温時のフリクションロスを低減することに成功したリニューアル版は、言うまでもなく軽くハンドルが回ることが確認できた。
仕様
SAE 粘度:10W-40
油種:化学合成油
JASO:MA2
発売時期
2023年4月1日より受注受付、2023年4月3日より出荷開始
ヤマルーブ「RS4GP」公式サイトはこちら